何気ない会話で気づいた長男(4歳)の悩み。
我が家の背景
我々家族は去年、フランスに移住しました。私はフランスの会社に勤め、長男は現地の幼稚園に通っています(公用語はもちろんフランス語)。長男は全くフランス語が話せない状況から通いだし、約半年が経過したところです。
なんとなくわかっていたけど、長男は悩んでいた
2週間くらい前から、朝、長男を幼稚園に送ってから出勤しています。今までは朝食を食べたらすぐに自分だけ出勤し、帰ってきたときには子供達は寝ているので、平日は朝のほんのわずかな時間しかコミュニケーションをとれませんでした。しかし幼稚園へ送っていくおかげで一緒にいる時間が倍くらい増えました(当然、出勤が遅くなる分、帰りが遅くなるのだが)。
一緒にいる時間が増えたといっても、家でお絵かきしたり本を読んだりがほとんどなので、大したことは話さないのですが、今朝は幼稚園について聞く場面がありました。
私「幼稚園楽しい?」
長男「楽しいよ」
他に「どんな遊びするの?」とか「何の歌うたうの?」とか、本当に大したことない会話だけど、私にとってはこういった長男のフランス生活に関する質問をするのは少々勇気がいります、なぜなら、私にはまだ、長男を言葉のわからない空間に無理やり連れてきたという罪悪感があるから。長男がたまに何の気なしに「日本に行きたいな」とか「おじいちゃん、おばあちゃんに会いたい」とか言うと胸が痛みます。
でも、最近の様子を見ていると、徐々にフランスに馴染んできており、家でフランス語の歌を歌ったりもしているので、楽しめてきたかなと思っていました。そんな訳で、幼稚園楽しい?の次に以下のようなことを言ってみたのです。
私「パパもフランス語話せないから、友達と上手に会話できないときがあるんだよね。だから一緒にフランス語がんばろっか」
(まるで気持ちを察したかのような)長男に寄せたような発言。このとき私はもちろん「うん、がんばる」的な返しを勝手に想像していました。しかし、この質問に長男は、
長男「でもパパは英語喋れるからいいじゃん」
と、少し落ち込んだ感じで返しました。思わずドキっとしてしまいました。自分としてはフランス語のモチベーションを高めようと思っただけの発言だったのですが、彼の悩みに触れてしまったのです。まだ4歳とはいえ、一人の人間、悩んでいるし、学校では少なからず我慢してるんだなと気付きました。現地の幼稚園に通っていれば自然に言葉も覚えるだろうと楽観的に構えていた私、それは正しいと思うけど、長男には他の子よりも付加がかかるのも事実。あまり過保護になるのは良くないのかもしれないけど、コミュニケーションツールに対するケアとなれば話は別。我々のような移民家族(両親ともその国のネイティブ言語を話せない移民家族)は特に。Twitterでたまに見る(堀潤さんがよくツイートしている)「言語難民」問題が今まさに自分の家庭で起こるかもしれない、そんな危機感を覚えました。
【言語難民】日本語がしゃべれず、ひとりぼっちの子ども達を助けたい https://t.co/DqOgrJtwtC
— 堀 潤 JUN HORI (@8bit_HORIJUN) 2017年4月10日
顔で笑って心で泣いているのか、長男よ・・・すまん。。
父親としてできることはなんだ?
移住して一年、生活基盤が整ってきているように見えたけど、やはり悩みは尽きません。特に家族のことは一生懸命サポートしないとですね。フランス語の下手な自分に何ができるだろうか・・・?一緒にフランスの絵本を読んだり、フランス語の歌を歌ったり?
でもまずは精神的なサポートなんだろうな。私に似て思い切りの良さにかける長男、父を反面教師に、失敗を恐れずフランス社会に飛び込んでほしい。。背中を押してあげるのが私の仕事?